人間の筋肉の構造

人間の骨格を支えているのは、各所にある筋肉です。
筋肉というと、運動だけに使われるような錯覚もありますが、呼吸にも消化にも使われています。
筋線維の集まりでもあり、その中に神経や血管が通り構成されている組織が筋肉です。

トレーニングをするうえでは、筋肉の構造にかかわる基礎知識が重要になってきます。
全身の筋肉は、骨格筋、平滑筋、心筋の3つから構成されているところからスタートしましょう。

通常筋肉と呼んでいるのは、骨格筋のことを指します。
骨格筋は横紋筋とも呼ばれますが、これはほかには見られない横紋と呼ばれる部分があるためです。
ほかの筋肉とは違い、自分の意思によって動かせるのが特徴になります。
意識して動かせるため、トレーニングの対象になってきます。

逆に自分の意思で動かせないのが、平滑筋です。
止まってしまっては困る筋肉でも、生命活動としても必要な部分を受けもち、内臓などを支えています。
意識してコントロールできると、ふとした時に止まってしまうことが起きます。
これでは生命活動を維持できないため、医師とは関係なく動き続けてくれるありがたい筋肉です。
血管が血を送るために動かしているのも、この平滑筋だと思えば、どんなものか理解しやすくなるでしょう。

心筋は、全身の筋肉の中でも特殊であり、心臓の周りだけに存在します。
絶え間なく動き続ける筋肉で、一体の規則で正しく動くことが求められる筋肉です。
問題が起きれば、すぐに生命にかかわる大事な筋肉で、やはり意識して動きをコントロールできません。
マンガなどで心臓の動きを止めるなどの描写があったりしますが、これはありえません。

トレーニングで動かしていく骨格筋は、有名なところもありますし、あまり知られていない部分もあります。
大きく分けていくことはできますが、細かく分類すれば400種類600カ所以上にもなるからです。
その重さも、男性の場合で体重の約半分、女性でも4割近くを占めるほどにもなります。
骨格筋とひとくくりにはできますが、かたちも大きさも違う筋肉です。
機能させるために神経と血管があるところも、トレーニングをする上で忘れてはいけません。

この骨格筋は、必ず骨や靭帯に付着しているのが共通した特徴です。
つまり、身体を動かしていくとき、骨格筋が動きを作り出しているといえます。
必ず2点以上でつながりますが、収縮すれば引っ張られ、力を緩め解放すれば伸びていくのが基本です。
マンガやアニメで出てくるような、骨の周りに筋肉があるようなものはありません。
なぜなら、骨を囲うように筋肉があったとしても、関節を動かしたりできないからです。

各関節を動かしていくために、必ず骨格筋が必要であり、神経を使って命令が伝達され内部で化学反応が生じます。
このときの反応によって、筋肉内部にある構造に変化が生まれていきますが、トレーニングでは意識する必要が出てくるでしょう。

筋肉が動くと、化学反応が生じています。
このときに体内のエネルギーを使って熱を生み出しているのが大事です。
身体の中でも筋肉が大半の熱を生じていくため、運動をすれば温かくなります。
運動だけではなく、地球の重力に逆らい、正しい姿勢を取るためにも筋肉が必要で、常に動いてバランスを取っているともいえるでしょう。
トレーニングをする際にも、意識していくべきポイントです。

もうひとつ大事なポイントとして、筋肉の細胞は、分裂しません。
したがって、増殖する力も持っていません。
トレーニングをするのは、この筋肉細胞を増強することであって、増やすことではないのが大切です。

プロフィール

みなさん、こんにちは。
たまいです。

接骨院の院長をしながら、プロの格闘技家もしています。
かなり少ない女性の接骨院の院長として群馬県の館林市で活動しておりますが、学生時代はソフトボールの選手でした。
その経験を生かして、女性目線を含め、トレーニングに関する情報発信をしていこうと考えおります。
ほかにはない質の高いトレーニングや知識をご紹介していきますので、末永くよろしくお願いいたします。